マイグレーション

nexacro platformでは、nexacro studioに含まれたマイグレーション機能を使用して、バージョン14のプロジェクトを17のプロジェクトに変換することができます。

マイグレーション機能は、環境(構造、ファイル、文法など)を自動的に変換するマイグレーションウィザードと、2つのバージョンのプロジェクトを比較、分析することができるいくつかのツールを提供して、ユーザーが正常にマイグレーションを行うことをサポートします。

この章では、nexacro studioを通じて提供されるnexacro platformのマイグレーション機能と使い方について説明します。

nexacro studioのマイグレーション機能は、マイグレーションを行うことをサポートするツールですが、完全なマイグレーションを保証することではありません。実際にプロジェクトを完全にマイグレーションするには、ユーザーが直接変換結果を確認して、自動変換に失敗したファイルについてエラー解決過程を行う必要があります。

進行手順

マイグレーションの進行は、「プロジェクトオープン」、「マイグレーションウィザード」、「エラー解決」、「マイグレーション終了」の4ステップで行います。

プロジェクトオープン

nexacro studioで14バージョンnexacro platformプロジェクトをオープンするときは、マイグレーションの実行有無に応じて、最初にプロジェクトをオープンする場合と、マイグレーションを既に実行していた場合にプロジェクトをオープンする場合の二つに進行が分かれています。

マイグレーションを初めて実行する場合

nexacro studioでのマイグレーションを実行しない14バージョンのプロジェクトをオープンした場合には、次のようにマイグレーションを実行するかどうかを確認します。

マイグレーションを実行するには、[Yes]を選択します。

01_open_project_01

項目

説明

Yes

マイグレーションを実行します。

No

ウィンドウが閉じ、プロジェクトを開きません。

マイグレーションを初めて実行する場合には、ここからマイグレーションウィザード手順に進めてください。

マイグレーションを既存のに実行した場合

以前に一度でもマイグレーションを実行したプロジェクトをオープンした場合には、次のようにマイグレーション情報があることを知らせ、プロジェクトをどのモードでオープンするかを確認します。

01_open_project_01_01_4프로젝트를_열었을때_뜨는_창

項目

説明

Open

既存のマイグレーションを実行していたプロジェクトをオープンします。

Migration

新たにマイグレーションを実行します。

Cancel

プロジェクトオープンをキャンセルします。

マイグレーションウィザード

プロジェクトオープンの過程でマイグレーションを選択すると、次のようにマイグレーションウィザードが実行されます。マイグレーションウィザードは、17プロジェクトで動作するために必要な環境を自動的に作成するツールとして、ディレクトリ構造、環境情報、ファイル、バージョン情報、文法などの様々な情報を自動的に変換する機能を実行します。

マイグレーションウィザードを実行するには、次のように適切なパスを指定する必要があります。その後、Migrateボタンをクリックすると、変換処理を開始します。

01_project_open_02_migration_wizard


項目

説明

1

Target Path

マイグレーション先のパス(nexacro platform14プロジェクト)です。

2

Output Path

マイグレーションの結果パス(マイグレーションされたnexacro platform17プロジェクト)です。デフォルトパスはOptionのWorking Folderです。

3

Migrate

マイグレーションを実行します。

4

Cancel

マイグレーションをキャンセルします。

もし、Output Pathに同じ名前のプロジェクトが存在する場合は、次の警告ウィンドウがひょうじされて、プロジェクトを上書きするか決めることができます。

01_project_open_03_overwrite_warning

マイグレーションの自動変換が開始されると、そのプロセスは、以下のようにログメッセージを介して確認することができます。

02_migration_04_migration_finish

マイグレーションの自動変換中に作業を中断したい場合はStopボタンをクリックし、再実行するにはRemigrateボタンをクリックします。

マイグレーションの自動変換が完了すると、「finished」というメッセージと一緒に成功、失敗項目の数が表示され、Finishボタンが有効になります。

ここまでのステップを正常に実行すると、指定したOutput Pathのパスに17バージョンのプロジェクトが新たに生成されます。17バージョンのプロジェクトディレクトリの下には、プロジェクトに関連するファイルだけでなく、自動変換処理の結果を記録したログファイルがmigrateディレクトリの下に生成されています。これは、次のステップであるエラー解決作業時必ず必要なので、任意に変更したり、削除しないでください。

エラー解決

マイグレーションウィザードを使用した自動変換が完了すると、プロジェクトをマイグレーションモードでオープンすることができます。マイグレーションモードでは、ユーザーが直接変換履歴を追跡し、自動変換に失敗した項目や修正が必要な項目のチェックやエラーを解決する作業を進みます。このプロセスは、nexacro platformの基本スペックで提供しない機能やユーザーが作成したコードの処理のための過程ですので、必ず必要です。

マイグレーションモードの説明は、マイグレーションモードメニューを参照してください。

エラーの解決作業は次の手順に進みます。

  1. 変換履歴確認:変換履歴を介してどのファイルのどの部分でエラーが発生したか、ソースがどのように変わったかを追跡します。

  2. 変換エラー修正:エラーを分析し、解決します。既存のコードを変更もしくは状況によっては、機能を新たに実装します。

変換履歴確認

自動変換に失敗したり、エラーがある項目は、Migration Logで確認することが可能です。

migration_log_pane

Migration Logは変更履歴を [ファイル情報>変更内容>ライン情報]の構造を有するツリー形式で提供します。各項目には、ログメッセージの種類と状態に応じて3種類のアイコンが付加され、以下の意味を持ちます。

画像

ログタイプ

説明

Error Log

自動変換に失敗したか、エラーがある場合です。プロジェクトの実行に問題となりますので、必ず解決する必要がある項目です。

Warning Log

自動変換ルールによって正常に処理されなかったか、任意に削除、変更された項目です。プロジェクトオープンと実行に問題はないが、ユーザーが必要な機能を実行できない場合がありますので、ご確認ください。

Information Log

通常の自動変換されたか、ファイルが新規に生成された項目に変更に関する情報を持ちます。

変換エラー修正

変換エラー修正の過程では、ウィザードを使用した自動変換に失敗したエラー項目をどのように処理するかを判断し、解決します。一部のエラーは、簡単な修正だけで解決することができますが、状況によっては、他の機能に置き換えたり、まったく新しい17バージョンのファイルを生成して実装する必要がある場合もあります。

マイグレーションプロジェクト終了

マイグレーションプロジェクトを終了するか、更新する場合に、マイグレーションログを継続して使用するかを確認します。[Yes]ボタンをクリックした場合は、次回のプロジェクトの実行時にマイグレーションログを維持し、[No]ボタンをクリックした場合は、マイグレーションログを削除して通常のプロジェクトで実行します。

Change_Project_Mode_팝업_no_more_resolve

マイグレーションモードメニュー

nexacro studioにて、マイグレーションが完了した後、プロジェクトをマイグレーションモードでオープンすることができます。マイグレーションモードでは、プロジェクトに含まれているファイルを管理するProject Explorer、自動変換時に発生したエラーを管理するMigration Log、そしてマイグレーション前と後のファイルの内容を比較することができるDiffViewを提供します。開発者は、これを利用して変更内容を確認することができ、必要に応じて、マイグレーションされたプロジェクトとファイルを直接変更することができます。

03_migration_mode_01_마이그레이션모드로프로젝트오픈했을때_전체화면


項目

説明

1

Project Explorer

マイグレーションした結果のプロジェクトエクスプローラ

2

Target File View

マイグレーションを実行する前の元ファイルの内容

3

Migration File View

マイグレーション実行後のファイルの内容

4

Migration Log

各ファイルごとのマイグレーション結果ログ

Project Explorer

プロジェクトファイルをツリー形式で表示するProject Explorerと同じ機能を持っています。ただし、マイグレーション情報を色付きファイル名に表示します。

マイグレーションログ

nexacro studioでは、マイグレーション結果に関する情報をログに提供します。変更された内容の詳細については、Migration Logメニューで提供します。


項目

説明

1

Show/Hide Error Log

エラーログを表示/非表示します。

2

Show/Hide Warn Log

Warningログを表示/非表示します。

3

Show/Hide Info Log

Informationログを表示/非表示します。

4

Input Filter Text

フィルタのテキストを入力します。

5

Show Difference

マイグレーションの過程で変更されたファイルと元のファイルを比較します。

6

GoTo Source

nexacro studioで選択したファイルのソースを表示します。

Warning、Information Logの場合には、ツリーを展開すると、詳細な内容を確認することができます。

Migration DiffView

Migration Logから特定のファイルを選択した後、Show Difference機能を実行すると、DiffViewというエディタが開きます。

下記は、DiffViewを使ってファイルをオープンした画面です。左側には元のファイルが、右側にはマイグレーションされたファイルの編集ウィンドウがあり、内容が異なる部分は区別しやすいように青色の背景で表示されます。


項目

説明

1

Open File

現在開いているファイルのパスを表示します。

2

Log Information

該当ファイルの完全なログ情報(ログ種類、更新されたログの数、残りのログ数)を表示します。

3

Original Source View

元のファイルの内容を表示します。

変更履歴がラインごとに表示され、編集ができません。

4

Migration Source View

マイグレーションファイルの内容を表示します。

変更履歴がラインごとに表示され、編集ができません。

5

Diff Line

マイグレーションログのツリーにて、ログ項目を選択(ダブルクリック)すると、ファイルの内容での実際のラインを表示します。該当ラインは、選択状態で表示されます。

DiffViewの二つのエディタの中でマイグレーションファイルがオープンされた右のエディタでは、ユーザーが変更履歴を確認、変更することができます。

03_migration_log_03